こんばんは。またまた夜の更新です。寒いですね、秋の夜半暖かくしてお過ごしでしょうか?
さて、お祭りレポート等などブログに順次上げたいことは目白押しなのですが、ちょっと会期のある展覧会のレポートをご紹介させて下さいね。
先週、私女将・ゆえは故郷奈良にとんぼ帰りの帰省をしてきました。
長浜から片道約2時間…まあ帰省と言っても、そんなに大層なモノでもなく。実家の用や研修で年にちょいちょい帰ってます。
今回も研修といえば研修、趣味と言えば趣味な用事。
奈良県立美術館の「大古事記展」&春日大社宝物殿の「刀剣・甲冑史展」に行くぞ〜!という用事
どちらも期待通り、いえ期待以上の素敵な展示だったので、おすすめレポートです。
まず最初に訪れたのは
奈良県立美術館「大古事記展」(会期:12月14日まで)
実は古事記大好きなんです!!
すっかり甲冑屋業で戦国時代に染まってますが、子ども時代一番初めに歴史が好きになったきっかけは古代の歴史や記紀神話・万葉集への興味でした。(実際奈良に住んでいた頃はそれが身近な歴史だったし)
そんな愛する故郷で、愛する古事記の総力特集展!!
幼いころ魅了された「あの国宝」も特別展示される!!!
見逃せることが出来ますか?いやできない!!…と言う訳で心の叫びはさておき、現地へGO!
久々の県立美術館です。
撮影可能区域はここまで。
展示は絵画・文献・出土品・宝物・現代アートと幅広いジャンルから、古事記の世界をクローズアップという企画。
神話の物語の世界、編纂された時代背景、各地の神社に残る神々の伝承がこの展示でまるっと体感できるのです。
古事記に登場する神様やシーンを描いた絵画はさすが美術館!
歌川豊国、富岡鉄斎、前田青邨など…疎い私でも、美術資料や「なんでも鑑定団」で見聞きした作者の名作が並びます!
これだけでもなんて贅沢!
本展の前半の大注目展示は、
奈良県天理市の
石上神宮の社宝にして国宝
「七支刀」
これが見たかった…いえ拝したかったのです!!(←神様ですから)
石上神宮は古い祭祀の形を残す神社でこのお社自体も大好きなのですが、「七支刀」の存在も素敵!
記紀神話と実際の歴史をつなぐ存在、その存在がずっと守られ続け、今なお研究者や歴史ファンの探究心やロマンを掻き立てる…だと思ってます。私は。
で、じっさい現物を拝したところ…
涙がこぼれました。
美術館のアクリルケースの前で涙をこぼしてる…傍から見たら「変な人確定」ですが、かまうものか(笑)
上述したような能書きは吹っ飛びます。
なんというか、古代から神聖とされ貴重とされ、守られてきた存在が持つ覇気のようなものがあったからか、
それとも、単にこの目で見たかったものを拝せた嬉しさか…「生きてるウチに観ることが叶い良かった」という思いに満たされ涙が出ました。
こちらの「七支刀」本歌の展示はこの週末の連休11月24日まで!
後期はレプリカのみ展示ですが、申し訳ないけど(とっても精巧な複製品なのですが)全然違います。
(主に感覚的なところで…ですが。)
古代ファンは本歌展示をぜひお見逃しなく!!
あと個人的にうれしかった展示は、現代愛読されている古事記の一例として、
漫画家・こうの史代先生の
「ぼおるぺん古事記」(平凡社・マンガは一部公式WEB上で閲覧可)の原稿が展示されていたこと。
こうの先生のコミック「この世界の片隅に」が大好きだったので、原稿に見入ってしまいました。
「五感で味わう」と銘打っているとおり、難しいことは置いといて感覚的に展示を楽しめる工夫が全体にあり、少しでも興味があればとても楽しい古代神話の世界に飛び込める、そんな企画展でした
●奈良県立美術館「大古事記展」
奈良交通バス各線「県庁前」下車すぐ
会期:12月14日まで(月曜休館:但し11月25日(火)は展示替えのため休館)
開館時間9:00〜17:00(毎週金・土は19:00まで←このナイト時間帯、個人的に好きです。)
ほくほく満たされた気持ちを抱えて、県立美術館を後にし、次は(「鎧充」のため?)春日大社に向かいます。
それは次回にて詳しく
それでは、御高覧ありがとうございました。
有意義な情報となりましたら嬉しいです。
笑門来福
時代物工房 一助朋月