皆さん、こんばんは。
またもやすっかりご無沙汰してしまいました(^^ゞ
ブログから離れている間は、帰省やらWEBストアの表示の見直しなど…そんな女将・ゆえです。
さて、関西では梅雨明け宣言も出て、セミの声も聞こえ出し、夏本番!!
先日の三連休は皆様いかがお過ごしでしたでしょうか?
私は先日、大阪方面へ用事があり、その移動の合間に、京都と大阪の府境にあります、大山崎町の
アサヒビール大山崎山荘美術館に行ってきました。
他にブログで紹介したいことはたくさんあるのですが、今回はこの美術館での展示ついて急いで紹介したいので、どうぞお付き合いを!
先にはじめて訪れた大山崎について一言…
「『合間にね』、なんてそんなの とんでもない 歴史の宝庫 天王山」
大山崎、天王山…かの羽柴秀吉が中国からの大返しの末に明智光秀を討ったところですよね。
駅から徒歩圏内に山崎合戦の戦跡や、現存の千利休の茶室
「国宝・待庵」が…うわわ…これは全部行きたい!!
いきなり「つかの間のついで旅」を後悔
しかしながら、それをさて置き今回美術館に訪れた目的は、コレ!
「野口哲哉の武者分類(むしゃぶるい)図鑑 展」(〜7月27日まで)
精巧かつ奇想天外な鎧武者人形にこだわり、独特の世界観を表現する造形アーティストの野口哲哉氏の代表作を集めた企画展!
同展はこの早春に東京でも開かれるや、関東方面の甲冑愛好家や歴史愛好家の間でも大いに盛り上がりました。
東京在住のお友達から
「ゆえさんは、これ絶対見に行った方が良いです!!」
と強力なおすすめ情報があり、気になってました。
いざ行ってみると…その虚実入り乱れる戦国武者の世界に呑みこまれました。
精巧に観察、再現しつくされた甲冑の造形、着用武者像のポージング。それはあり得ない造形であっても、圧倒的な作りこみのリアルさや歴史考証の厚さが、見る者を納得させてしまいます。(これがまた、なまじっか知ってたりすると…)
そして、それに増してリアルな人物の表情…不思議と「あ、これ●●さんそっくり!」「あ〜こんな感じの人、どこかのお祭りであったことある」と親近感を感じたり、「このポーズ…真似てみたいな…」とニマニマさせられたり。
面白かったのはキャプション(展示説明)からしてファンタジーという見せ方。なぜかキャプションをしっかり読みたがるのが日本人。
ならばそのキャプションから虚構の歴史の世界に誘い、その世界観で作品を見てもらおうという試み。
まんまと引き込まれました!
「ん?『円保●年』?そんな元号あったのかな??」
「え〜〜、摂津にこんなネコ好きな国人領主がいたの〜」
「紗練家の歴史すごい!!」…これ。すべて野口氏の描いたファンタジーなのです。
作品のリアルさとキャプションのまことしやかな文章に惑わされ、酔わされ…。
でも、その合間に実在の人物や史実をモチーフにした作品などもあったりするから、尚のこと頭は混乱します!
そしてまた、美術館自体が、贅を隙無く凝らしたイギリス風洋館ときたもので、ますます非日常感は加速。この上なく優美で豪華な洋館の中でシュールな戦国時代を味わう…これは楽しく奇怪な夢なんじゃないの。
久々に世界感にどっぷり陶酔できるような展示の数々でした。
歴史や甲冑を知らない方も、十分楽しめます。ただただ目の前の奇妙な武者を素直に味わえば、それでOK!
そして、歴史好き・甲冑好きな方は、野口氏の仕掛けた芸の細かさにひたすらニマニマ味わえます。
図録を買って帰り、改めて夫と鑑賞してやっぱり呻ります。
野口氏は私と同い年なんですね…氏に比べたら…私は…ああ、皆まで言うまい
センス、知識、そして何より好きな物を生み出し続ける情熱(いや、もう執念に近いかも)…高みにいる同世代を知ったのも、大きな収穫でした。
大山崎山荘美術館での展示はこの週末7月27日まで!まだご覧になって無い方は是非お見逃しなく
ちなみに美術館は通常展示にクロード・モネの代表作「睡蓮」を有し、その建物、敷地、すべてがじっくり見ていたい、素敵な美術館です。そして次は、大山崎全体ものんびり巡って満喫したいです!
ついでの途中下車じゃ勿体ない、魅力一杯!次に訪れる機会を楽しみにしておきます。
何だか感じたままにとりとめなく書いてしまいました。どんなに書き尽くしても、やっぱり「一見に如かず」ですよね^_^;
乱筆乱文をお許し下さいませ。
日差し強まる折、皆様どうかご自愛を
それでは
笑門来福
時代物工房 一助朋月